04 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.» 06

えいがとんせいにっき

映画ミーハーのとてつもなく浅い世界

プロフィール

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

カテゴリ

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Posted on --/--/-- --. --:-- [edit]

スポンサー広告  /  TB: --  /  CM: --

池島ゆたか「その男、エロにつき アデュ~! 久保新二伝」(2011) 

アデュー!

その男、エロにつき アデュ~! 久保新二伝 (2011)
監督:池島ゆたか
脚本:後藤大輔
編集:山内大輔
音楽:大場一魅
出演:久保新二、野村貴浩、久保田泰也、小滝かれん、山口真里、日高ゆりあ、里見瑶子、望月梨央、木の実葉、琥珀うた、ミュウ、竹下なな、なかみつせいじ、世志男、牧村耕次、村西とおる、新宿タイガーマスク、甲斐太郎、竹本泰志、津田篤、しのざきさとみ

================================================

800本以上のピンク映画に出演してきた個性派俳優・久保新二。人呼んで"キング・オブ・ピンク"の半生を、"ミスター・ピンク"池島ゆたか監督が、笑いと涙、そしてエロスたっぷりに描く!

================================================

「実録 白川和子 裸の履歴書」(曾根中生)ならぬ「実録 久保新二 裸の履歴書」である。日本の俳優さんの中でも10本の指に入るくらいに大好きな俳優・久保新二さん(以下、敬意を込めて"久保チン")ではあるものの、まさかこのような作品が作られようとは夢にも思っていなかったのでビックリした。しかも監督は池島ゆたか、脚本は後藤大輔という鉄壁の布陣。久保チンは幸せ者でありますな。

アデュー! (12)
アデュー! (14)

さて、池島監督といえば"映画の人"。それこそ"活動写真の人"という印象が強い映画監督。フィルム撮りではない、オリジナルビデオ作品となる本作は、確かに多くの方が本作を観た印象として書かれていた「これはスクリーンで鑑賞するに相応しい!」というクオリティを持った作品であり、実際僕もそう感じたのは同じ…なのだがしかし、いまや映画とOVの垣根なんてものは、あってないようなもの。「なんだOVか」…と、城定秀夫監督の諸作品や継田淳監督の「ファッション・ヘル」などを観逃す人がいるのだとしたら、そりゃ勿体なさすぎる話だと思う。

アデュー!!! (2)
アデュー! (15)

名義はどうであれ、OVであっても"映画"としか思えないようなOV、映画とは名ばかりのチャラチャラしたTVドラマみたいな映画があるワケだからして、本作が映画としてのクオリティ、およびパワーを兼ね備えているというハナシはひとまず置いといて、僕がこの作品を観て思ったことは(なんだか矛盾しているようでナンですが)、「池島監督はOVを撮らせても面白い!」という、観たまんまというか、中学生レベルのものであった。とにかく本作はOV作品ならではの機動力、フットワークの軽さが絶妙なのである。

アデュー! (10)
アデュー! (11)
「山本カントク、最近ピンク映画と距離置いてっから出てこないだろうなぁ、タコちゃんはもういないしなぁ」という心配はヘロヘロなイラストで無問題(笑)

アデュー! (7)サクっとスプリット・スクリーンも使用。久保チンの映画なのにこんなにカッコよくてどうする(笑)

実はこういう遊び心ある映像エフェクトってのは、過去の池島作品においてもちょこちょこ見られたモノなのではあるが。

アデュー! (1)
本作はセミドキュメントの手法で作られており、村西とおる氏(最高!)が久保チンにインタビューしながら過去を振り返る…つもりが全然インタビューになっていない、みたいなドタバタぶりが久保チンの自伝的再現ドラマと平行して描かれる。そこでは僕が以前「ハートロッカー」と「アンストッパブル」の感想でボロカス書いたオプティカルズーム(デジタルビデオカメラならではの自然で素早いズーム撮影)が使用されており、一瞬「イケジマ、オマエモカ」と軽蔑の眼差しを送りそうになったのだが、"これみよがし"なキャスリン・ビグローやトニー・すっとこどっこいとは違い、池島監督のオプチズームの使い方はギャグに直結していたのでよかった。「如何に便利な機能であろうとも、効果的に使わなけりゃウザいだけ」ということを、アカデミー賞監督、ハリウッドのヒットメーカーなんかよりも(本能的に)分かっている頼もしき我がニッポンのピンク映画監督なのであった。

アデュー! (8)
アデュー! (13)

さて、肝心の本編のほうなのだが、自伝部分の内容については、丸茂ジュンさんの「性豪(ピンクの煙)」(久保チンの自伝的ノンフィクション・ノベル。本作の原作ともいえる)を読んでいる者としてはちと物足りないモノがあった。実際はめちゃくちゃな部分はもっとめちゃくちゃであるし、切ない部分はもっともっと切ないのだ。若き日の久保チンを演じた野村貴浩も久保田泰也も僕の大好きな役者さんであり、ヒジョーに好演してはいたのだが、どうひっくり返っても全盛期の久保チンのあのカオスには及ばず。容姿、話し方等が"似てる似てない"という面で見てもまったく似てはいなかった。それくらい久保チンは唯一無二、オンリーワンの存在であったということなのだが。

アデュー! (3)
アデュー! (9)
アデュー!!! (1)

しかし、これはどんな自伝映画であろうと、自分の思い入れのある人物であればあるほど必ず感じてしまう、"いいがかり=無いものねだり"の・ようなモノなので、映画(あ、やっぱり"映画"って書いちゃう)の良し悪しにはそう影響はナイ。実際久保田泰也も野村貴浩も、それぞれの"久保新二"を演じており好感が持てたし、笑わせてくれた。特に両人とも、固定カメラの前で演劇風の演技を求められているシーンの面白さは絶品であった。「センズリはお好きですか?」「好きだぁ!」って…あれはなかみつさんが笑わせてるのかw

アデュー! (16)
アデュー! (17)
アデュー!!!

そして何より、久保チンご本人。前半の村西とおるとのヤリトリは空回りぎみ(笑)だったが、後半の久保チンは最高だった。しのざきさとみとのヤリトリ~"あいうえお"で仲間に囲まれる図…までの流れなんて涙なくしては観ることができない。「卓球やりてぇ~!!」。久保チン、ここ数年で最高の演技だったのではないか?ホントに卓球やりたかっただけなのかもしれないけれど(笑)。

アデュー! (2)
アデュー!まりりん

それにしても後藤大輔×池島ゆたか、このピンク映画の至宝コンビである。このコンビの作品は、ここ数年に作られた作品は全てそうだと言い切っていいと思うのだが、とにかく劇中のフリとラストの繋がりが「憎いよコノォ!ド根性ガエル!」と叫びたくなるほど心憎いものばかり。本作にも"それ"がある。しかも2コ連発(笑)。"それ"を僕は"伏線とその回収"みたいな義務的なモノとして捉えたくはない。もっと何ていうか…ベルナルド・ベルトルッチ監督の「1900年」とか「ラストエンペラー」のラストような、心があったまるような繋がりなのである。本作では、特に「なんも変わっちゃいねぇなぁ~」的な2発目の後藤マジックが僕は大好きで、思わず胸がキュンとなってしまった。いい歳こいたオッサン同士のヤリトリだというのに(笑)。

何はともあれ、本作は下品で猥褻で馬鹿馬鹿しくて切なくて…これって久保新二そのものではないか!…とにかく繰り返して何度でも観たくなるケッサクなのは間違いない。よくよく考えると、こんな映画って他になかったですよね?

アデュー! (18)

「以前、山本晋也と『さんざんピンク映画撮ってたオレたちが、人生終わって火葬場で焼かれた時、煙突からピンクの煙があがったら最高だね』って話したことがあるんですよ。晋也さんは結局ピンク映画から逃げちゃったけど、オレは逃げたくないな。ピンクの煙があがるまでやりたいですよ。それを、誰かパートカラーで撮ってくれればもっと最高!(※)」(「性豪 ピンクの煙」より)



おわり


(※)パートカラー全盛だった(久保チンがデビューした)頃のピンク映画と「天国と地獄」(黒澤明)のピンクの煙のシーン(パートカラー)をうまい具合に掛け合わせた久保チンの決意表明が最高にカッコイイ。


久保新二den
スポンサーサイト

Posted on 2011/04/08 Fri. 21:55 [edit]

ピンク映画  /  TB: 0  /  CM: 0

この記事に対するコメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://dyotonsei.blog39.fc2.com/tb.php/19-61d1c819
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。